ロス映画祭受賞式に出席してきました
- Oct 17, 2017
おぶせびとのアワード受賞について
このブログを書いている2017年10月の時点で4月に完成したドキュメンタリーショート「おぶせびと」は世界の映画祭で10のアワードを受賞することができました。
Hollywood International Independent Documentary Awards: WINNER (AWARD OF RECOGNITION – MAY 2017)
Los Angeles Independent Film Festival Awards: WINNER (BEST DOCUMENTARY SHORT – MAY 2017)
Direct Monthly Online Film Festival: WINNER (BEST FILM OF THE MONTH JUNE 2017)
Direct Monthly Online Film Festival: WINNER (BEST DIRECTOR OF THE MONTH JUNE 2017)
The Monthly Film Festival: WINNER (2017 April – Trailer of the Month)
Around International Film Festival Barcelona 2017: WINNER (BEST SHORT FILM)
The Monthly Film Festival: Finalist (2017 May – Documentary of the Month)
European Cinematography AWARDS (ECA): Finalist
Ouchy Film Awards 2017: Fourth Season Best Documentary
Atlanta Docufest 2017: Semi Finalist
映画の宣伝で「◯◯映画祭正式出品」というコピーを目にする時がありますが、映画祭への出品はどんな作品でも可能です。出品した作品がオフィシャルセレクションとして入選したり、映画祭の上映作品に選ばれるには選考を通過する必要があります。
「おぶせびと」はエントリーした映画祭にほぼオフィシャルセレクションとして入選を果たし、さらにその先のWINNERと呼ばれる「最優秀ドキュメンタリーショート」や「最優秀監督賞」などの冠のつく賞を受賞し、映画祭への正式招待やレッドカーペット上でのインタビューの機会を得ることができました。
撮影するテーマを与えられたことや、撮影に快く協力してくださった方々のおかげで、このような結果を出すことができました。映像作家として本当に幸せなことです。
実は昨年公開した「おだやか家 ODAYAKA-YA」も海外のいくつかの映画祭でWINNERを受賞して、受賞式やレッドカーペットへの正式招待を受けていたのですが、現地までの渡航費は自費のため、また初めての作品でそこまで受賞できると思っていなかったので、パスポートの準備もままならず、結局は映画祭に出席できませんでした。
「おぶせびと」に関しては撮影段階から海外アワードを意識していたのと、自分自身手応えを感じていたので映画祭への出席を早い段階から意識していました。
映画の完成後、ドキュメンタリー作品を募集している映画祭へ出品をしていったのですが、おかげさまで受賞が続き、その中でもWINNERを獲得したロサンゼルスとハリウッドの映画祭から正式招待が来たので、タカザワやコーディネーターのVookの岡本俊太郎さんや小布施町の大宮透さんなど数名で映画祭へ出席しようと、渡航滞在費用のクラウドファンディングを計画しました。
ロサンゼルスは2017年の8月、ハリウッドが2018年の3月に受賞式があります。Motion Galleryの大高さんにもご相談しながらファンディングの準備をしはじめたのですが、数名で2回分の渡航滞在費となると結構な額になってしまうことが分かり、8月のロサンゼルスに関してはタカザワのみの渡航として寄付を募ってみようという案が出てきて、6月19日のアップリンク渋谷での上映イベントでアワード受賞に伴う映画祭出席への寄付を募集させていただきました。
その結果、会場でも予想以上のご寄付をいただいたうえ、数日後に「おぶせびと基金」が設けられ継続的にご支援をいただいた結果、ロサンゼルスの映画祭への渡航滞在費を賄うことが可能になりました。
この場をおかりして、ご寄付いただいた皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。皆様からご支援いただいた支援金は
- 羽田/ロサンゼルス間の往復の航空チケット
- ロサンゼルスでの移動滞在費
- 通訳依頼費
に使わせていただきました。
Los Angeles Independent Film Festival Awardsについて
さて、皆様のおかげで渡米することが可能になり、期限切れしているパスポートの更新から渡航への準備が始まりました。今回正式招待されている8月にロスで開催される映画祭の正式名称は「Los Angeles Independent Film Festival Awards」(以下LAIFFA)といいます。
ドキュメンタリーだけでなく、ドラマ、ホラー、アクション、アニメーションなど世界中から様々なジャンルの作品が集まります。コンテストは毎月開催されていて、毎年8月に1年間に受賞した作品の上映や受賞式がハリウッドのスタジオで行われます。実際にはこの招待が届きます。
2017年の受賞式は8月26日でした。受賞者なのでVIPパスで招待されているのですが、一般の観客もチケットを購入すれば入場が可能です。チケット代は$25と表記されています。このチケット自体は、
- 11:45 レッドカーペット上でのインタビュー
- 20:15 受賞式
のみのチケットになっていて、上映作品を観るには後日上映スケジュールが発表されて、時間とシアター枠毎にチケットを購入する形になります。
書類不足で渡米できない可能性もあった
無事パスポートも取得でき、ドルも準備し準備万端だと思っていたのですが、落とし穴がありました。渡航2週間前に美容室に行ったのですが、いつもお願いしているスタイリストさんと2週間後のロス行きについて話していた時に「ESTA取りました?」と言われ、「何ですかそれ?」という感じになりました。
知識不足でお恥ずかしいのですが、2009年から義務化されたビザ免除プログラムの一部で、90日以下の観光目的などの旅行者は事前にオンラインでESTA渡航認証を受ける必要があります。実は単独で海外に旅行するのは生まれて初めてで、この辺の知識が全くありませんでした。あの時に美容室に行かなかったら、、、渡米の話をしなかったら、、、と思うとゾッとします。
ESTAはオンラインで申請するのですが、入力項目が多かったりするのでスマホではなくPCで作業することをお勧めします。申請代行業者も存在するのですが、落ち着いてやれば誰でもできます。これで、パスポート、ESTA申請、米ドルその他諸々の準備が整いました。
珍道中のはじまり
準備万端で意気揚々と羽田空港に到着したのですが、羽田のチェックインカウンターでいきなりつまづいてしまいました。実は航空チケットの購入手続きをした時に姓名を逆に入力してしまっていたらしく、パスポートの名前とチケット購入者が一致しないため、最悪ロサンゼルス空港のイミグレーションで拒否される恐れがある、と言われてしまいました。
何とか出国は出来たのですが、もしロサンゼルス空港のイミグレーション時に聞かれたら「ミステイク、スワップ」などの単語を言ってみて、とアドバイスされました。多少不安を残しつつの出発です。航空会社はデルタ航空です。
実は私、全く混ぜもののない純粋な日本産なのですが、よく外国人に間違われることがあります。パスポートの更新時も書類を提出する列に並んでいる中で僕だけ「外国籍はありませんか?」と聞かれました。
羽田空港の出発ゲートでも、ベンチに座っていると隣の女性のバッグが僕に倒れてきて「すいま、、、」と謝りかけたのですが、僕の顔を見た瞬間「ソーリー」と言い換えてました。。。一体何人に見えたんでしょう。
色々ありましたが無事デルタ空港6便に搭乗しロサンゼルス空港への10時間のフライトが始まりました。
機内でマーティン・スコセッシ監督の「沈黙-サイレンス-」を鑑賞しました。実はまだ企画段階なのですが、次作の企画にとても参考になる映画でした。キリシタンが弾圧される悲しいシーンが多いのですが、映像がとても美しく惹き込まれます。
15:15に出発したのですが、18時頃には機内食が配られ始めます。羽田空港でしばらく日本食は食べれないと思ってつけ麺を食べてしまっていて、まだそんなにお腹減ってない状態だったのですが、配られてしまったので何とか食べました。
夜は23時頃にアイスクリームが配られます。その後も朝食まで何度か機内サービスがあるので、なかなか寝るタイミングが難しいです。
朝食時はうっかり寝てしまったため、目が冷めた時は配り終わっていたので、外国人のCAさんに身振り手振りで「僕にも配って」と伝えると「You are sleeping」と言って行ってしまいました。。。
ちょっと凹んでたら日本人のCAさんが持ってきてくれました。しかも在庫がなくなっていたらしく、別のメニューを持ってきてくれました。明らかに他の乗客より豪華でちょっと得した気分です。
朝食を食べ終え、しばらくするとやっとロサンゼルス空港に到着です。窓から見える景色はやはり日本とは違います。10時間のフライトはさすがに疲れました。
飛行機を降り、心配していたイミグレーションですが、予想外に何も聞かれず無事通過できました。その後預け荷物を受取って現地の通訳さんと待ち合わせるターミナルBに向かいます。そこで大きな間違いをしてしまったことに気づきます。
時差の計算間違え
ターミナルBに着いたので、ロス滞在中お世話になる「Chanoma House」の石丸さんに今着いたことをメールすると「えっ! 今日着いたの? 明日じゃなかったっけ?」と返事が帰ってきました。どうやら時差の計算を間違えてしまったようです。
映画祭の受賞式は8/26に行われるのですが、8/25の夜に日米メディア協会主催による「おぶせびと」上映会を開催していただけることになり10時間のフライト時間を考え8/25に到着するために8/24に日本を発ちました。航空会社の旅程表を見ても下のように表示されていたので、間違いないと思っていたのですが、
ロサンゼルスと日本の時差はマイナス16時間なので、24日に出発して10時間経ってもロス時間の24日に到着することを理解してませんでした。帰りは赤字で日付の表記があるので間違えなかったのですが、行きは完全に間違えて一日早く着いてしまいました。
予定外に一日早く着いてしまったのですが奇跡的に部屋が2つ空いていて、僕と通訳さんの2名が泊まれることになりました。石丸さん、本当すみません。。。
8月24日
程なくして今回同行していただく通訳さんの荒木さんと合流しました。荒木さんは仕事で何度かご一緒させていただいた女優さんで僕と同じタイミングでロス入りして、しばらくアメリカで活動されるようです。声優もされていてSpotifyの広告で声を聞けます。カナダ留学をしていたので英語ペラペラです。
二人がお世話になる「Chanoma House」はVookの岡本さんにご紹介していただいた日本人の石丸さんが経営されているairbnbの宿泊施設です。滞在中空港までの送迎など本当にご親切におもてなししていただきました。
外観はこんな感じです。さすがアメリカ、敷地面積は結構広いと思います。2階がゲストルームになっていて4、5部屋あるんじゃないでしょうか。庭も広いです。
ダイニングキッチンです。ここで朝食食べたりします。荒木さんは早速お仕事モードです。
僕が泊まった部屋です。クローゼットの扉が鏡になってます。清潔でベッドも広く快適でした。
基本的に素泊まりの宿なので(今回は特別に何度か食事を用意していただきました)食事は外食したり近くに24時間営業している「Ralphs」というスーパーがあるので食材を買って来て食べたりしました。ロスは外食すると結構高く付くのですが食材は安いので住みやすいかもしれません。
ロスでハマったのがトルティーヤチップスに生ハムとワカモレを乗っけて食べる朝食です。初日はフライトの疲れもあって近場を散歩したりスーパーで買い出しをした後は宿で休んでました。
8月25日
翌日は朝から石丸さんが近所の散歩に連れて行ってくれました。石丸さんはガーデニングをされていて、果樹や野菜がいたるところに生ってます。ガレージの屋根はパッションフルーツが大量に生ってました。
バナナも栽培されていて、もはや敷地を飛び出し道路標識に被ってしまってます。
この日はお昼近くになると駐車スペースにKogiというフードトラックがやって来ました。結構人気のようでお客さんが車で次々とやってきて行列ができるくらいでした。アメリカ人も並ぶんですね。
お客さんの中には警察官もいて映画で見たことがある、ロス市警を間近で見ました。何か迫力あって格好良かったです。僕もタコスを注文したんですが、パックマンバーガーが美味しそうでした。
夕方からは日米メディア協会主催による「おぶせびと」上映会をしていただけることになり、ロス在住の日本の方が集まってくれました。ロスには日本人が結構住んでいるみたいです。“日米メディア協会主催”ということで、緊張してしまっていたのですが、蓋を開けてみたらこんな感じです。1Fの畳のスペースに自らスクリーン設置してます。
下の写真が日米メディア協会主催によるロサンゼルスでの「おぶせびと」上映会の模様です。。。
上映後何人かの人に感想を聞くことができたのですが、
・ドキュメンタリーというよりは映画を観ているようだった。
・映像がとても綺麗で小布施に行ってみたくなった。
・音楽が素晴らしかった。
という感想をいただきました。
上映会の後はBBQパーティーを開いていただきました。日本人女性でハリウッドのアートディレクターをされている方がいらっしゃって、色々とお話伺う中でやっぱりアメリカはやる気と実力があればのし上がっていける世界なんだな、と思いました。
ここまでで、ほぼ日本人にしか会ってないのでアメリカに来た感がまだあまりありません。
8月26日
日付が変わって8/26になりました。いよいよメインイベントの映画祭のレッドカーペットでのインタビューとアワードの受賞式に出席します。
ロスでの移動はUberが便利です。アプリのマップに現在地と行き先を設定すると、近くにいるUberドライバーが何台か表示されて値段も分かります。一番安く、評価の高いドライバーを選ぶとすぐに来てくれます。
このシステムすごい便利です。ただ、注意が必要でUberを使用する際、日本でアプリのダウンロードと認証を済ませておく必要があります。今回ロスに着いてから認証をしようとしたのですが、うまく行かなかったので通訳さんのUberアプリを使いました。
初Uberはトヨタのプリウスでした。Uberのプリウス率高かったです。陽気なお兄さんで通訳の荒木さんとの会話がはずみます。お兄さんいわく、荒木さんの英語はネイティブ並に上手だそうです。心強いです。
受賞式が行われるハリウッドのRaleigh Studios(ローリースタジオ)に着きました。
撮影スタジオなので倉庫のような建物が並んでいたり、ロケ時に使用するトレーラーが何十台も駐車されていました。結構広いので少し迷いました。歩くこと数分、やっと見つけました。
映画祭の看板です。この下の地面にレッドカーペットが敷いてあります。(写真撮り忘れました)
ついにやってきました! レッドカーペットでのインタビューです。ホストはDani Jaeという方です。モデルや女優として活躍されていて、映画祭のインタビュアーも担当されています。バービー人形のような人でした。僕は英語が全く駄目なので荒木さんに間に入ってもらって通訳してもらいます。アメリカ人には“OBUSEBITO”はどう発音したら良いか難しそうでした。
Daniさんからの質問は
・どういうストーリーなのか。
・制作に至った経緯。
などを聞かれました。「おぶせびと」の簡単な概要と、昨年制作した「おだやか家 ODAYAKA-YA」がきっかけで制作することになったこと、実は前作もLAIFFAでWINNERを受賞していたが受賞式には残念ながら出席できなかったので、今回はどうしても出席したかったことを荒木さんを通して伝えてもらいました。
インタビューの最後には荒木さんに仕込んでもらった渾身の英語をしゃべってきました。荒木さん、ひらがなでルビをふってくれました。
いっつ おーなー とぅ げっと でぃす あわーど。
It’s honor to get this award.
あいむ ぐらっど とぅ かむ ひあー。
I’m glad to come here.
さんきゅー。
thank you.
レッドカーペットには世界中の色々な国から監督達が来ているようです。レッドカーペットのインタビューの時のタカザワの前後の監督はブラジルと韓国でした。
最後にDaniさんと記念撮影をして、受賞式まで時間があるのでお昼を食べに行くことにしました。今度はバスに乗ってダウンタウンにある「GRAND CENTRAL MARKET」という巨大なフードコートみたいな場所に行きました。
一際賑わっていた「eggslut」というお店でハンバーガーを注文してみました。結構有名らしく、実際美味しかったです。オーダーは僕が頑張ってやってみました。
お腹が満たされたあとは、ハリウッドの中心街のほうにUberで移動しました。歩いていると有名な「HOLLYWOOD」の文字が見えます。
ロサンゼルスは日差しがかなり強くて、目が開けてられないくらいなのでサングラスが必須です。アメリカ人がよくサングラスをかけてるイメージがあったのですが、ロスに行ってみて本当に日差しが強くてサングラスしてることが分かりました。
歩道に俳優の名前がかかれている通りです。有名ですね。
ハリウッドっぽい景色です。よく見ると遠くに「HOLLYWOOD」の文字が見えます。
歩き疲れたので、PIE HOLEというカフェで休憩しました。僕達が入った時はそれほどでもなかったのですが、あっという間に満席になってしまいました。調べたらハリウッドスターも訪れる有名なカフェで、日本にも進出してるらしいです。新宿と銀座にあるそうなので今度行ってみたいと思います。
夕方になったのでそろそろスタジオに戻ることにして、歩きはじめました。映像業界の人は誰でも知ってる「Technicolor」の建物を発見しました。
少し早めにスタジオに戻ったのですがすでに結構な人が来ていて、ほぼ満席の状態です。月毎にそれぞれの受賞者の名前が呼ばれてステージに向かい、主催者と握手して賞状をもらい、短い挨拶します。「おぶせびと」は5月の最優秀ドキュメンタリーショートを受賞しました。
5月の受賞者が呼ばれ始め、「Best Documentary Short… Kazuhito Takazawa… OBUSEBITO」というワードだけ聞き取ってステージに向かいます。何と日本から来た外国人の監督も同じ月に受賞されていて、フライトが大変だったと語ってました。
他の月ですが日本からミュージックビデオのカテゴリで受賞された監督さんとキャストの方も来られてました。受賞が終わると記念撮影をしてそのまま帰っていく人がほとんどだったので、他の監督と話す機会はほとんありませんでした。
賞状はこんなデザインです。こうして今まで受賞のお知らせメールでしか受けっていなかった賞状を実際の映画祭の会場で直接受け取ることができました。長野県の小さな町のドキュメンタリーがなぜ最優秀ドキュメンタリーショートを受賞できたのか、受賞のフィードバックや他の国の監督との交流は残念ながらできなかったので聞くことはなかったのですが、恐らくタカザワの作風が欧米のスタイルに近いのが理由だと感じています。
日本のドキュメンタリーは被写体のファーストインプレッションを撮ることに重点を置くようです。初対面で質問をぶつけて返ってくるものを瞬間的にカメラでとらえる、そこに価値を見出す傾向が強いと思います。構図などは二の次でリアルな真実を撮る、という感じです。
「おぶせびと」で行なった手法はまずは丁寧に取材をすることからスタートして、登場していただく人たちと知合い、ある程度の関係性を作った上で撮影に望むというスタイルです。なので打ち解けた状態で撮影をしたり、構図やストーリー性を重視して演出したりしながら撮影していきます。
こうしたスタイルのドキュメンタリー作品が欧米には多いようで、それが「おぶせびと」が海外の映画祭で評価されやすい理由になっているのだと思います。
8月27日
すべての予定を終え、日本に帰る日になりました。大変お世話になった石丸さんご夫妻をご紹介します。ご主人は日系4世で、奥さんのひろみさんは20年以上前からアメリカで色々な活動をされていて非常にバイタリティのある方です。
空港からの送迎、歓迎上映会など色々とお世話になりました。airbnbの宿にもなってるのでロサンゼルスに行かれる際は是非ご利用下さい。
映画祭に出席してみて
今回ご支援いただいた皆様のおかげで、ロサンゼルスの映画祭の受賞式に出席するという貴重な経験をさせていただくことができました。自分の作品がアワードを取ったという実感は今まであまり感じてなかったのですが、実際にハリウッドのスタジオで名前が呼ばれて現物の賞状を受け取ると、この国で評価されたんだ、という実感をやっと味わうことができました。
短い期間でしたが、現地のアメリカ人、日本人と接してみて、やはりアメリカという国は可能性が広がっている国なんだ、という印象を受けました。うまく言えないですし根拠もないのですが、何かこの地で僕にもできるんじゃないか、そう思わせる何かがある場所で、英語を勉強してロスで仕事をしてみたくなりました。何となく視野が広がった気もします。
意外だったのはアメリカ人が思っていたより親切でした。スーパーや空港で困っていると笑顔で話しかけてきてくれて手伝ってくれました。
次は2018年の3月に、今度は「Hollywood International Independent Documentary Awards」に正式招待されています。来年はタカザワだけでなく「おぶせびと」の出演していただいた方々やスタッフとともに受賞式に出席する計画があります。独りで行くのとはまた違ったものを得ることができると思いますので、楽しみにしています。